スクリーンショット 2016 06 10 午前0.35.52

スタートアップを成功に導く、創業初期の採用攻略法

Crystal-HS-e1450207832917今回スタートアップの採用について語っていただく、Crystal Huang氏は、急成長を遂げている500 Startupsの投資先であるProSkyの共同創業者・CEOを務めています。彼女は以前、Vivintという北米最大のホームオートメーション・サービスのプロバイダーでマーケティングを率いていましていました。家族と過ごす時間とデザイン、ショッピングが大好きな女性です。 今回はスタートアップの採用についてお話を伺いました!

 

ProSkyでは、 人材こそが資産だと信じられています。決まり文句でもありますが、あらゆるステージの企業や組織の人こそが企業を作ったり壊すことができるのが事実です。 ヒューレット・パッカードとコンパックの合併は90年代の希望でしたが、共に働くには両社の人や文化があまりにも違ったため、最終的には企業をほとんど荒廃させました。The Harvard Business Review(ハーバード・ビジネス・レビュー)では、転覆した企業の80%近くが人材の採用の際に失敗しているとあります。HR.comでは職員を一人入れ変えるのには7,000ドルかかり、中間管理職の場合には10,000ドル、幹部では40,000ドルかかります。さらに悪いと、一人悪い採用をすると25,000ドル以上の損失になります。CEOの4人に一人が50,000ドルかかっているとも行っています。

スタートアップとして、いつ・どのように最適な人材を採用すればいいのでしょうか?たくさんのスタートアップから、「トップ人材を雇う資金がないので、初期のタイミングでは良い人材を採用できない」とフィードバックをもらいました。 さらに、「私たちは良い人材を雇うのはシリーズA・Bまで待ちます」という声も聞きました。しかし、初期の素晴らしい採用は、創業者が会社のカルチャーや仕事の仕方を形成することを助けてくれ、結果的に会社を成功へと導くうえで、極めて重要になります。

いつ雇うべきなのか、いつ解雇すべきなのか知っておく必要があります。

カルチャーに合った良い人材を見つける時も、そうでない人を解雇するときも、素早く行動するべきです。スタートアップが良い人材を採用できるか不安なあまり、時々見つけた人をだれでも採用してしまうことがあるのを知っています。いくつかの企業は、たとえカルチャーに合っていなくても、人材を手放すことを恐れています。

私たち自身も過去に一度、信頼関係を構築するうえで大きな問題を持つ従業員を雇ってしまったことがあります。採用してすぐに、彼の人格や働き方が他の社員と全く合わないことがわかりました。いつも彼のやり方を変えさせるために説得する必要があり、ミーティングは苦痛でした。彼が私達のメールやカレンダーを監視してたので、限度を越えました。もしあのまま一緒に働き続けていたら、今のように成功していなかったと思います。もっと早く彼を解雇していれば、私達にぴったりな良い人材を探す時間をもっと作れていたでしょう。

採用プロセスを攻略する

さて、スタートアップとして、どのように採用を攻略していますか?あきらかにFacebookやGoogleのようなすごいブランド力の会社とは張り合えません。しかしこの差を埋めるのに役立つこともいくつかあります。以下にその4つのポイントを共有します。

①履歴書を見るのはやめましょう。志願者は見せるべきですが、履歴書からは彼らが何をできるかはわかりません。 代わりに志願者をプロジェクトにアサインすることを検討してみてください。彼・彼女とともに働くことで、志願者の持つスキルセットを見極めることができます。さらに会社のカルチャーと合う性格をしているかも知ることができます。

②志願者達にチームでプロジェクトに挑戦させましょう。すると誰が良い協力者であるか、リーダーとしてふさわしいか、自発的か、素晴らしいアイディアを持っているか、驚くべき労働倫理を持っているか、亀裂をすり抜けることができるか、ということが明確になります。この方法で素晴らしい従業員だけではなく、特定のリーダーシップを発揮する従業員も雇うことができます。

③志願者とよくコミュニケーションを取りましょう。性格診断や恒例のくだらない質問はやめましょう。もっと従業員のことを知るべきです。志願者に対し、彼らが何者で、何をしてきたかということに真剣に興味を持ってください。そして一番大切なのは彼らが将来に望むことに向き合うことです。人材を教育することはいつでもできるように思えますが、性格や信条は変えれないのです。

④既存の従業員を使いましょう。最も良かった採用のいくつかが、従業員の紹介によるものでした。従業員は会社のカルチャーに合っていて、成功に必要なものを理解しているから雇われているのです。無料マッサージや一週間の無料ランチといった楽しいインセンティブをいい人材を紹介してくれた従業員に提供することも可能です。これは人材紹介会社に年収の4分の1を仲介料として払うよりもずっと安く済みます。

実践的なアプローチ

直近では、ミレニアル世代(訳注:1975年から1989年までに生まれた世代)が、採用における主な対象になリます。彼らの求職方法はこれまでと違います。生活や将来の安泰のためだけに働きたいのではなく、情熱を捧げる会社で働きたいと思っています。よりかっこよく、いい会社で働けるのなら、安い給料でも構わないのです。

ProSkyでは、無名の会社でプロジェクトに取り組んでいた志願者たちと働いてきました。彼らは最初は懐疑的でしたが、採用過程のうちに会社を大好きになっていました。

何が変わったのでしょうか?まず一つに、会社のメンターや採用担当者が志願者たちを理解するのにしっかりと時間をとったことがあります。彼らは志願者たちに実際のプロジェクトを与え、それに対し建設的なアドバイスもフィードバックしていました。とあるCEOはスタートアップの小さなオフィスにノートパソコンを持ってきて、オフィスの全員に候補者のチームを紹介しました。彼は一人一人に興味をもち、素晴らしいアドバイスも与えました。志願者たちはこのマネジメントと採用プロセスを好み、彼のために働きたいと思いました。

ペアを組んでプロジェクトやコミュニケーションを行うことで、事業を促進できます。正しく行うことで、彼らによって、会社のかっこよさはよりレベルアップします。

ProSkyでは私たちは数多くの企業がいい人材を見つけられるよう、このモデルを通して支援をしてきました。従業員の離職率が大幅に減少していることや、企業のチームが仲良く、いい労働環境になっていることをとても嬉しく思っています。今回お話しした鉄則、それは「正しく採用する」ということです。会社の従業員になるであろう志願者を知るために、しっかり時間をとりましょう。

原文記事

Miyako Yoshizawa

慶應義塾大学看護医療学部4年。ベンチャーキャピタルや外資系証券会社の証券リサーチ部でIT市場のリサーチを経験した後、大学での専門を生かし、ヘルスケアITに注目。米国のヘルステック系スタートアップについて取り上げるサイト「HealthTech News」を2013年に立ち上げる。

Search