8 Hints For Pregnant Employees

スタートアップの従業員が妊娠した際にすべき8つのこと

世界60カ国以上で投資を行う500 Startupsでは、多様性を追求し、起業家の人種や性別に関わらず活発に出資しています。また、500 Startups社内においても、少数派といわれる女性や非白人を採用し、チームの50%が女性という珍しい構成のチームになっています。こういった動きは少しずつ業界全体で起こりつつありますが、一方でまだまだ理解が得られず不要な苦労を強いられている起業家やスタートアップ従業員、投資家がいるのも事実です。

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今回は500 Startupsの共同創業者であるChristine Tsaiが、自身の2度の出産の経験を通して感じた、「スタートアップに求められる、妊娠中の従業員への対応とその重要性」についてご紹介します。


私の最初の子供が生まれて数ヶ月後、私は親になることを起業家精神に例える、「Startuphood and Parenthood: Not for the Faint of Heart.」というポストを書きました。2年半後の現在、私は2番目の子を妊娠しています。私は最初の妊娠の際、徹底的に慎重になっていたので(特にソーシャルメディア)、そのブログポスト以外は妊娠・出産の経験についてほとんどシェアしませんでした。今回の妊娠では、私はもっとオープンになり、ここ数ヶ月にわたる自分の思考や観察について書きたいと思うようになりました。

性差別やテック業界で働く女性、働く母親、女性起業家、性役割といったことに関する尽きない論争を考えると、私は当初この記事を書くべきか躊躇していました。ありとあらゆることで誰かを怒らせてしまうリスクがあるからです。しかし、これらのことについて(建設的な方法で)声に出して、明らかにすることが重要だと考えました。どれほど男性がVC業界を支配しているかを考えれば、VCが妊娠することは望ましくないことかもしれません。ハイテク企業やスタートアップでも同じことが言えます。企業は従業員が妊娠してしまうと数カ月間働けなくなってしまう恐れがあるため、適齢期の女性を雇用したがらないという話もあります。会社を経営したり、リーダーシップをとるポジションについたり、投資家として活動する女性が増えてくのにつれて、近い将来願わくば妊娠は取るに足らない問題となってくれると良いのですが。

GoogleやFacebookのような企業は、母親と父親の両方に出産育児休暇を提供しています。しかし、スタートアップの場合、特にチームに一度も妊娠中の従業員がいなかった場合、それはまだ漠然としている可能性があります。ほとんどのスタートアップが、母親(またはその父親)の離職対策を打っていません。しかし、あなたの会社が成長したり、チームの女性従業員が子供を持つようになると、これが変わってきます。実際には、制度を整えるだけでなく、これらの従業員に残ってもらうことが絶対に重要です。会社の文化が両親の障害になって、優秀な人材を失うことはあなたの企業にとって一番望ましくないことでしょう。

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そこで、私が思いついたいくつかのヒントをここにご紹介します。私の提案は、休暇制度を決める方法というよりも、妊娠中の母親をどのように扱うかということを示しています。

1. 妊娠中の母親や働く両親を支援するという企業文化を支持する

これは何よりも真っ先に重要なことです。これをしっかりと行っていれば、他のことも同様にうまくいくはずです。 しばしば企業(特に資源が潤沢ではないような小さな企業)は、妊娠を負担と見なします。 このような理由で女性、特に出産年齢の既婚女性を雇うことを嫌う企業もあります。 そのような会社にはならないでください。結局は自分自身を傷つけ、素晴らしい人材を失ってしまうだけです。

2. フレキシブルになる

妊娠中の女性はなんとか毎日をやり過ごし、身体的変化、妊娠の不快症状、および勤務時間に重なることもある医師の度重なる診察や検査に対応する必要があります。 この通院の予定のために、会議のリスケやチームメンバーのリスケジューリングが必要な場合は、行いましょう。 これらの予定はとても重要であり、しばしば時間的な制約が大きいものです。

3. 妊娠中の女性に対して勝手な思い込みや判断をしない

私たちは率直にだったり遠回しに、あるいは単なる憶測によって、妊娠中の女性に関して勝手に決めてかかってしまいがちです。「彼女はおそらくあまりにも疲れて、◯◯はできないだろう」、「妊娠しているから旅行には行きたくないだろう」、「彼女の出産予定日は◯日だから、この仕事は引き受けたくないだろう。だから他の人に聞いてみないと」など。あなたの意図自体は良いものですが、これこそほとんどすべての妊娠中の母親が恐れていること、つまり除け者にされてしまうということです。 同じ状況の私としても、これをとても恐れています。対応できるかできないかは、妊娠している従業員自身が決められるようにしましょう。出産休暇といったことについては彼女自身が会話をリードし、決定できるようにするのです。仕事を変えたり、代わりの人を雇う必要があるといった際には特に重要です。最低でも、彼女が確実に直接決定に関与できるようにしましょう。

4. 妊娠を理由に、会社内での役割を変えない

私は働いている母親と専業主婦の母親に関する議論に入るような厄介事に関わったりすることは控えたいと思います。 しかし、個人的な経験や私の周りの多くの働く母親を踏まえると、人々は私たちが出産休暇後に仕事に戻るものだと決めてかかっていると感じています。 実際に、出産休暇中でも会社で起きていることを把握したがる女性もいます。 出産後に彼女が会社に戻ってくるかどうか、疑ったりしないでください。 彼女がいない間に彼女のポジションを取るような嫌な奴にならないでください。

5. 素晴らしい産休を提供する

各州が企業に要求している、最低限の要件が(通常は一定の従業員規模ごとに)あります。もちろん企業は州法が要求するものを遵守する必要があります。 しかし、これは私の個人的な考えですが、州によってはケチケチするのではなく、 “求められている”こと以上を提供していくことが、あなたの最大の利益になるかもしれません。 スタートアップとしては、長期間従業員を休職させる余裕はないと考えるかもしれませんが、休職中もきちんと給与を支払ってください。 しかし、それは一時的なものであり、(例えば)完全に休暇を取るといった場合でも、最終的には収益に大きな影響を及ぼさない可能性が高いということを覚えておきましょう。 できるだけ気前よくすることで、母親と父親の両方の才能を維持できますし、また惹きつけることができるのでとても役に立つでしょう。 また、良い従業員であれば、自分に投資されていると感じ、休職中に問題が発生しないように気をつけるでしょうし、チームメイトを不安にさらさないようにするでしょう。

6. お腹に触れない

これは常識のように思えるかもしれませんが、多くの人がこの常識を心得ていません。日常生活でビーチボールほどの丸いお腹を見ることがないのはわかりますが、こう考えてみましょう。妊娠していない人のお腹を触ったりしますか?

7. 父親にも配慮する

9ヶ月間お腹に赤ちゃんを抱えていることから、妊娠は通常母親だけのものと思われがちです。 しかし、妊娠中の父親も、多くのことを行っています。私は、Facebookが母親と父親に平等な休暇制度を提供していることをとても好ましく思っています。 あなたの会社の場合も考えてみましょう。男女平等でない休暇制度を提供することは、育児に関する責任は男女平等ではないという古い認識を強固なものにしてしまいます。そしてそれは誰の助けにもなりません。

8. 出産休暇で終わりではない

素晴らしい出産育児休暇を提供している会社が、両親の仕事のスケジュールに関しては奇妙なほど柔軟でないという話を聞いたことがあります。これはすべてあなたの会社の文化によるものでしょう。あなたの会社は遠隔作業や早退、自宅勤務を好ましく思わないかもしれませんし、それはあなたが決めることができます。しかし、働く両親をより受け入れたいのなら、これらの方針を再び見直し、両親がともにフルタイムであっても働きやすくなるようにしましょう(たとえ会社で働いていても、子育ては24時間の仕事です)。さらに、もし、休暇を終えて復職した母親たちのための部屋(授乳室など)を用意できるなら最高です(500 Startupsでもこれを行いました)。

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原文記事「8 Things You Must Do To Support Pregnant Startup Employees


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Miyako Yoshizawa

慶應義塾大学看護医療学部4年。ベンチャーキャピタルや外資系証券会社の証券リサーチ部でIT市場のリサーチを経験した後、大学での専門を生かし、ヘルスケアITに注目。米国のヘルステック系スタートアップについて取り上げるサイト「HealthTech News」を2013年に立ち上げる。

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