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FDA取得のWHILL杉江氏に伺う、勝負すべき場所で勝負するということ

500 Startupsのアクセラレーターのバッチ6に選ばれたWHILLは、2012年に次世代の電動車椅子として、日産の開発本部で車の開発をしていた杉江理氏らによって立ち上げられました。同社は国内外から資金調達を行った後に、R&D拠点を日本、生産拠点を台湾に、販売拠点をシリコンバレーへと拡大しました。

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WHILL ModelM

2016年3月22日(GMT-7)には、同社は米国市場向けに2016年初夏より発売を予定している『WHILL Model M』が米国食品医薬品局(Food and Drug Administration、以下FDA)の認可を取得したことを発表しました。米国では車椅子として販売する場合、「医療機器」としてFDAへの届出・承認申請を経たうえで認可取得が必要です。今回のFDA認可取得により、今後『WHILL Model M』を米国にて医療機器として販売することが可能になったとのことです。

今回はWHILLのCEOで、WHILL, Inc. の代表取締役を務める、杉江氏にお話を伺いました。

 

FDA承認によって期待できることを教えて下さい

これまでアメリカではパーソナルモビリティという位置付けで試験的に販売していましたが、今後は医療機器として販売できるようになります。今までターゲットユーザーに対するマーケティングが規制の関係によりできませんでしたが、これから可能になります。また、一部の保険で償還されるようになるので、ユーザーはより購入しやすくなるでしょう。

 

日本とアメリカでの違いはありますか

規制や制度に関して言えば日本は電動車椅子の扱いに関してそこまで厳しくありません。アメリカは車椅子を医療機器として扱いますが、日本では福祉機器となります。介護保険制度を利用して、レンタルとしてWHILLを使うこともできますし、補装具費支給制度で補装具費用を給付を受けることもできます。

車椅子のマーケットに関して言うと、北米が世界の40%を占めているなど、アメリカの方が大きいです。実際にアメリカの街を見ると、車椅子・電動車椅子で出かけている人をよく見かけます。アメリカは建築法でアクセサビリティの規定がが定められでおり、アクセシビリティが日本に比べて圧倒的にいいです。電動車椅子に対する心理的なバリアも日本ほどないというのもあるでしょう。

 

Pioneer受賞おめでとうございます。国内外問わず Pitch イベントに出ることのメリットはなんですか?

国内外問わず、イベントに多くでるようにしています。目的は三つ

・PR
・資金調達
・ネットワーキング

Pitch で勝つことのメリットはとても大きいです。一番を取ればメディアの露出も増え、多くの人にWHILLを知ってもらうチャンスをえます。1位と2位の差は雲泥の違いなので1位をとらないと意味がないと思っています。Pitch に関しては500のDave に毎度毎度 FooK と言われてこっぴどく怒られながら学んだのはいい思い出です。

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イベントで登壇する杉江氏

 

500 Startupsでの学びを教えてください

アクセラレータプログラムを通して得られたことは3つあります。

1つ目は、ネットワークが得られたことです。米国でのネットワークがなかった私達にとって、500 Startups のネットワークは偉大なものでした。Dashboard にはいっているmentor にとにかくリーチアウトしたり、メンタリグセッションを設けてもらったりしました。また500 startups が入れているということで一つの印籠みたいになって、Angel からの投資にもつながったと思います。

2つ目は、ピッチスキルが磨かれました。上記にも述べましたが、1ヶ月にわたり厳しくプレゼンテーションについて指導される機会があり、Daveをはじめとするプロから鍛えられました。Daveには英語が下手すぎてFOOKだからお前は日本語でやれと言われたりもしました、誰も日本人がいない会場で。フルボッコにされながらPitch の構成から練習量まで Pitch のやり方の原点はここで学びました。

3つ目は、同じ起業家の仲間ができたことです。同じバッチだったスタートアップとはいまでもつながって、時々情報交換をしたりと、いい仲間になりました。

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500での様子

 

なぜ500 Startupsを選んだのですか

そもそも日本でまず見向きもされなかったというのがあります。箸にも棒にも引っかからない状態だったので、もはや国を変えてみようと。市場の大きいアメリカに行ってみようと思ったのが始まりです。そこで打ち合わせしてくれたのが当時 Partner だった George でした。彼は20分で僕らへの投資を決めてくれました。

 

500 Japanに望むこと・期待していることは何ですか。

500 Startupsにより海外への足がかりを持つことができるようになりました。世界と日本の距離を近くするようなVCになってほしいです。500 startupsは米国だけではなく、世界中に branch があるのが特徴。ヨーロッパ、アジアでの繋がりもあるのでそことのネットワークを500卒業生はフル活用できたら嬉しいです。

 

起業家へメッセージをください

特にこれといってないのですが。世界で活躍するサービスやプロダクトを作るのは単純に楽しいです。とはいえ日本 focusでも全くもっていいと思います。何が言いたいか不明な感じになりましたがみなさん頑張りましょう。

Miyako Yoshizawa

慶應義塾大学看護医療学部4年。ベンチャーキャピタルや外資系証券会社の証券リサーチ部でIT市場のリサーチを経験した後、大学での専門を生かし、ヘルスケアITに注目。米国のヘルステック系スタートアップについて取り上げるサイト「HealthTech News」を2013年に立ち上げる。

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