500 Halloween Hackathon 2

優勝はGithub×リモートワークツール、500初のハッカソンを開催

500 Startups Japanでは、10月8日・9日の2日間に渡り、初のハッカソン「500 HALLOWEEN HACKATHON」を開催しました。今回は当日の開発と、実際完成したプロダクトのデモを行う最終ピッチの様子をご紹介します。

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開発中の皆さんの様子

一番下は15歳から29歳までの、43名23チームの参加者がコロプラ恵比寿本社に集まりました。当日発表されたテーマ「時間」に何かしら関連するようなプロダクトの、構想からデモ完成までを約30時間で行っていただきました。

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事前に答えていただいた、参加者の使用言語(複数回答可)※澤山:厳密には言語じゃないものも含まれますが。。。

2日目の17時30分からは、各チームのプロダクトのデモを開催。ほとんどのチームが問題なく動作するデモを披露し、とてもレベルの高いハッカソンとなりました。


以下のリストは各チームのプロダクトの内容と、それに対する審査員のコメントになります。

igrs

  • プロダクト:【無理数時計】無理数の小数点以下の桁の中から現在の時:分:秒の6桁を探し出し、時計を作る。「何桁まで探索すれば一日の時間を全て秒単位まで示せるのか」ということ統計的に推計した上で、円周率や黄金比、ネイピア数、ルート2、ln2で実際の探索を行い、利用可能な「無理数時計」を実装した。
    URL: https://hyurumi.github.io/MuriSuDokei/
  • コメント:西村「ギークな感じが素晴らしいですね。実際にプロダクトとして製品化されたら買います。」

HACKS

  • プロダクト:【Callhacks】ユーザーが電話してもコールセンターが対応できないときに、SMSで自動返信。ユーザーはその返信にあるURLからコールバックして欲しい日程をリクエストできる。何回電話しても電話がつながらない、という顧客のストレスを軽減する。Twilioを利用。
  • コメント:澤山「サービスとして作り込まれていますね。」

Go

  • プロダクト:【Time500.com】講演の際に利用できる、時間に対するVotingサービス。講演の際に観衆がライクを押すと持ち時間が増え、スマホを振ると持ち時間がが減る。話がつまらなかったら聴衆がプレゼンを強制終了することできるので、本当に聞きたい話だけを聞くことができる。
  • コメント:澤山「投資先にMentimeterっていうサービスもあるんですが、プレゼンをインタラクティブにするアイディアは面白いですね。僕達もイベントの際に最近はMentimeterを使っています」

M&XL

  • プロダクト:【blood desire】スマホのカメラライトを利用した心拍センサーにより、取得した心拍数をHPとして遊べるスマホゲーム。Unityで開発。
  • コメント:澤山「Unityで本格的なゲームをハッカソンで作っちゃうってごい。実際にかなりガッツリと3Dモデルも作り込んでますね」

vNEO

  • プロダクト:【Mile Story】長期的な目標を達成するまでの様子を共有できる、体験共有SNS。
  • コメント:澤山「(時間内に完成に至りませんでしたが)お疲れ様でした。次、頑張りましょう」

Long & Short

  • プロダクト:【Off The Hill】移動手段のないサーファーと自動車を持っているサーファーをマッチングするアプリ。
  • コメント:James「サーフィンに関わらず、キャンプやハイキングでもニーズがありますね」

SIT

  • プロダクト:【Pomodoro Life】「いつやるの?」と悩むタスクを、自動で空いてる時間にスケジューリングしてくれるTo Do アプリ。ポモドーロ理論を活用し、タスクを最適化できるよう組んでくれる。
  • コメント:西村「時間で生産する人向けの業務管理サービスを自分も使っていました。」

LODGE

  • プロダクト:【Chail】チャットとメールを統合したコミュニケーションアプリ。1つのアプリでメールとしてもチャットとしても送受信できる。
  • コメント:西村「自分自身メールかチャットで返すか迷ってしまうので、良いと思います。実際に連絡ツールを統合しているといったようなスタートアップもありますし、可能性があると思います」

AIR

  • プロダクト:ストレスを発散する、アンチコミュニケーションゲーム&ツール。チャット相手の邪魔をしたり、メッセージが届くのを遅くしたりできる。
  • コメント:澤山「SLコマンドが懐かしいです」

河合塾本郷校

  • プロダクト:タイムセールの要素を強化し、購入の意思決定を強制的に急かすコマースアプリ。Tinderライクのデザインで、10秒以内に買うか買わないか決めるEC。
  • コメント:西村「一部にすごい格安な商品を混ぜると、Grouponよりも成立すると思います。」

正直なんでもいい.tento.tech

  • プロダクト:音声認識でカレンダーに予定を追加してくれる、アプリ。
  • コメント:西村「Fantasticalという音声認識のカレンダーを結構高い有料アプリがあるんですが、結構儲かっているみたいですよ。結構ニーズはまだまだあるんだと思います」

Pumpkin

  • プロダクト:【Pumpkinbot】スマホカメラで賞味期限やスケジュールが書かれた紙を撮影すると、自動で日付を認識し予定に追加。締め切りが近いデータの写真を見せてくれるSlackbot。
  • コメント:西村「画像から日付のデータひっぱってくるという要素でAPIをやったら面白いサービスができるかもしれませんね。」

油そば力

  • プロダクト:【すごい眼鏡】めがねにRaspberry Piとミニディスプレイを付けて、Google Glassもどきをつくろうとしました。英語のスピーチを英語の文章で書き起こし、ディスプレイに表示することで、英語が苦手な人でも理解できることを目指した。
  • コメント:西村「スピードがリスニングの課題になっていることも多いというので、そのまま英文に書き起こすのではなく、間引きをしてくれるようなサービスがあったら可能性ありそうですね。」

UEC in Silico

  • プロダクト:【ホタルノヤメドキ】Google Calendarの次の日の予定から必要な就寝時間を計算し、就寝前の趣味タイムを強制的に終わらせる。
  • コメント:澤山「No UIっていうのがトレンドになりつつあって、面白いと思います。」

Basement Floor

  • プロダクト:GitHubと連動した、リモートワーク支援ツール。Githubと併用するだけで、リモートワークが成立する。会話をする、記録をする、タスクを生成するの3つに焦点を当てた。appear.inしながら議事録がきれいにとれ、入力したタスクはGithubにそのまま管理できる。
  • コメント:澤山「Githubとこれだけあればリモートワークが成立するってことですよね。」
    西村「いつもappear.in使いながら議事録共有できなくて困ってました。かといって有料の高額なサービスも使わないですし、可能性を感じます」

IDEAL TELLERS

  • プロダクト:【asumeshi】前日の食事を入力しただけで、栄養価を考慮した食事を提案してくれるアプリ。メニューを食材ごとに分解して、そこに使われていない食材を使った食事を提案してくれるような仕組み。IBM Watsonにメニュー名と食材データを入れ、かつノイズを混ぜて学習させた。
    URL: asumeshi.info
  • コメント:澤山「Watsonに頼り切るのではなく、その結果に一捻り入れて活用している点がうまいなと思いました。」

松江さん(個人参加)

  • プロダクト:【Zift】友達のメールアドレスだけでプレゼントが送れるサービス。メルアドだけで住所を簡単に共有できたり、登録済みでつながっているユーザー同士の場合は商品URLだけでギフトを送れる。
  • コメント:澤山「一定期間で住所が消えるのはいいなって思いましたが、隠したまま送れればいいんですけどね。」
    西村「名前が本当にありそうですね。」

何作ろうか

  • プロダクト:【It’s my life】思い出の場所に日記をつけ、ARで見れるアプリ。
    見える大きさは時間の経過、表示される方向が思い出の発生した方角でイベントが表示される。さらに高さも反映できる。
  • コメント:西村「これGoogleとかやってくれればいいですね、ほしいですね。」
    James「使ってみたいですね。」

fujun

  • プロダクト:【maikit】化粧直しがしたい女性と、美容院の空席をマッチングするアプリ。
  • コメント:澤山「Niftyが同じものをテストでやっていましたが、このスピードでMVPをつくってしまうってすごいと思います。この速度で改善できたら勝てるんじゃないか」

ヤング(個人参加)

  • プロダクト:three.jsによるWeb3Dで個人商店を再現。家から出たくないときにも、店にいるような感覚で利用できるECアプリ。Amazonなどでは味気なく感じるときに。店員さんをオブジェクトに見立てて、チャットに移れるような機能もいれたい。
  • コメント:西村「失われたコミュニケーションができそうでいいですね。ウェブ接客という文脈は今来ていますし、面白いと思います。」

城下さん(個人参加)

  • プロダクト:【2020年に流行る言語を予測しよう】Githubのアーカイブを基に、将来を予測する。また言語と言語の相関関係もわかる。
  • コメント:James「面白いですね、使ってみたいです。」

Selfree

  • プロダクト:【Coemo】メンタルヘルスチェックに役立つ、コミュニケーションツール。通話音声から、感情がネガティブな方向へ働いているのか、ポジティブな方へ働いているのか判定する。コールセンタースタッフなどに導入できる。(文字と音声から分析)
  • コメント:澤山「Web speech APIってこんなに使えるんですね。」
    西村「社内のチーム同士でどことどこが仲悪いかとかも判りそうですね。」

優勝チームはシリコンバレーへ、各受賞者の発表

最優秀賞
最優秀賞には数ある素晴らしいチームの中から、Githubを活用したリモートワークツールを開発した、チームBasement Floorが選ばれました。お二人には賞品として、サンフランシスコで開催される、500 StartupsのBatch18 Demo Day(Demo-Ween)へご招待させていただきます!

「選考理由は主に2つあります。まず1つ目は完成度が非常に高かったこと。そして2つ目はニーズが大きいということがあります。数年前、ビジネス用のチャットツールでいいものがなく、多くの人が何かないだろうかと求めていたタイミングで、Slackがでてきました。一方でオンライン会議ツールは未だ本当に使えるものはなく、Skypeを使うしかありません。そういった意味で、Slackが出てきた時のように、この分野は今とてもニーズがあり、可能性を感じています。」

500 Japanの代表、Jamesは二人のプロダクトの完成度の高さを讃え、既存のサービスにはない使いやすさに可能性があると語りました。

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最優秀賞のお二人と、500の代表Jamesとマネージングパートナー澤山

TechCrunch賞
TechCrunch賞はゲスト審査員としてお越しいただいたTechCrunch Japanの西村編集長から、無理数時計を開発されたチームigrsのお二人に授与されました。西村氏は「無理数時計にはハッカー精神を感じました」と語り、来月11月17日〜18日に開催されるTechCrunch Tokyo 2016へのご招待券が賞品としてお二人に授与されました。

Colopl Next賞
フラッシュセールのチーム河合塾本郷校が受賞

TECH_ SALON賞
AR日記アプリIt’s my lifeの、チーム何作ろうかが受賞

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チームigrsのお二人と、TechCrunch Japanの西村氏

参加者から主催者へ、ハックで競う本格的なハッカソンを目指す

イベントを振り返り、500 Startups Japanのマネージングパートナーで自身もエンジニアである澤山は次のように語りました。

「今まで様々なハッカソンに出てきましたが、主催側に回るのは初めての経験です。ただ、自分が主催するなら、ちゃんとハックで競うガチめなハッカソンにしたかったので、応募資格をプロダクトを作れる人(エンジニア/デザイナー)に限り、応募フォームにGithubアカウントや過去の作品を記入する欄を作ったり、審査の際はデモを必須にしたりと少しハードルを高めに設定しました。実際にどんなエンジニアがどのくらい集まるのか、どんな雰囲気になるのかは少し不安でしたが、結果としては非常にレベルの高い人達が集まってくれました。当日の雰囲気も、適度な緊張感もありつつ、参加者同士の交流や協力などもあるという良い空気が作れたので自分としては大満足です。

各チームの成果物も、自分たちが使いたいもの/実際に使えるMVP的なものもあれば、いわゆる褒め言葉としての「才能の無駄遣い」的なハックを見せてくれたチームもいて、自分がイメージしていたハッカソンの空気を実現できたかなと思ってます。

ちなみに、二日目の昼ごろに全チームを回って、「進捗どうですか」と聞きつつ、プレゼンでどういった点をアピールするべきかフィードバックして回ったのですが、これも良いアイディアだったかもしれません。ハック自体も大事ですが、デモでどんなプロダクトなのか、どこがCoolなハックなのか、技術的に苦労したのはどこかなどをしっかりアピールすることも大事なポイントです。

500としては、今後も定期的にハッカソンを主催したいと思っています。次回はいつものように自分も参加して一緒にハックしたいですね。また、今後はエンジニア向けに、勉強会やワークショップなども何らかの形で行っていきたいですね。特に技術系の話だけではなく、エンジニアに必要なビジネスの知識についても底上げを図っていきたいと考えています。」

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チームを1つずつ周る澤山

参加者の皆さんからは、「運営者並びに参加者の雰囲気がとてもよかった」、「和気あいあいと楽しい雰囲気で交流も多かった」、「実力のある方と競えた」、「全体のレベル感が高くて、刺激になった」、「エンジニアの参加が多く、アイデアのみの紙芝居ではなく動くものが作られていたのが良かった」といったフィードバックをいただき、参加者の皆様同士がとてもいい雰囲気でしっかりと技術で競えたことが伺えます。また、「審査員が公平な目線で、各プロダクトを評価していた」や、「フィードバックが全員にあった」とデモでの審査員の様子も評判がよかったのはとてもうれしいです。

吉澤美弥子

慶應義塾大学看護医療学部卒業。在学中に海外のヘルステック企業やデジタルヘルス企業に関して取り上げる、HealthTechNewsを立ち上げ、2016年売却。外資系証券会社の株式リサーチ部で、TMT市場に関わる調査アシスタントなどを経て、500 Startups Japanに参画。

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