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チームとアイディア、どちらも大切な理由

私たち500 Japanは、投資テーマを持たないようにしています。つまり、特定のテーマに投資しようとしていません。ブロックチェーン、AI、フィンテックやその他のバズワードにも、積極的に投資しようとしているわけではないのです。そして、それには理由があって、特定の分野にフォーカスしたのにドリームチームが現れないと自分たちの予測が無駄になってしまうからです。

だからと言って、投資判断をするときにマーケット調査を行わないとか、創業者のことしか見ない、という訳でもありません。狙っているマーケットと創業チーム、そのいずれも大変重要です。

この状況をサーファーと波に例えて、うまく表現しているのがFloodgateのMike Maplesです。創業者はサーファー、そして波はマーケットあるいはより広く言うとアイディアです。一流のサーファーは、大小を問わずどんな波にも乗れます。でも、ビッグウェーブが来なければ、ありがちで平凡なサーフィンになることは決まっています。だからこそ、サーファーの選ぶ波が重要になります。でも、実際に乗るべき良い波がなかなか来ないのと同じように、時間、ストレスとキャリアを犠牲にするほどのアイディアはそうそう巡って来ません。

さらに、創業者が選ぶ波は、その創業者自身の事を物語っています。とりあえずやってみたいからその波に乗っているのか?どれだけ考えてから、その波を選んでいるのか?一流のサーファーは、良い波を見つける術を持っているし、時間も大切にします。わざわざいまいちな波に乗って、時間を無駄にすることはありません。私たち500 Japanは、その波に乗る事を熟考し、なぜ乗ったのかをきちんと説明できる事を確認したいのです。

波の大きさは重要ですが、その特徴も気になります。すでに沢山のサーファーがいるのか?良い波には、みんながチャレンジしたいと思っています。有力な既存プレイヤーたちは、同じ波に乗ることが出来るのか?もし出来ないのであれば、その理由は?私たち500 Japanがとても多くの日本SaaS企業に投資してきたのは、その波に乗るサーファーがほとんどいないのが理由であって、積極的にSaaSにフォーカスしていたからではありません。

結局一番重要なのはサーファーです。サーファーであれば、誰だってボードに戻って別の波に乗る事が出来るし、とりあえず波を乗りきる事ができます。でも、素晴らしいサーファーが素晴らしい波に出会うと、奇跡が起こるのです。

最後にひとつ…多くの創業者は市場規模を説明するスライドは作成するのに、市場力学に関するものを作成しません。しかし、波が明らかに大きいときには、市場規模を説明することにあまり意味はないのです。自動車産業の市場規模がたとえ数十兆円であっても、その事実はあなたのビジネスと何ら関係ありません。市場規模が予想外に大きい場合にのみ、市場規模の説明に時間を費やすべきです。そして創業者のみなさん、市場規模が明らかなのであれば、その市場のユニークな特徴や、なぜそこでサーフィンするチャンスがあるのかをもっと考えると良いでしょう。有力な大手サーファーは誰なのか、彼らの強みや弱み、そして自分がなぜ誰よりも上手に波に乗れるのかを説明してみてください!

James Riney

Managing Partner & Head, 500 Startups Japan

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