空CEO松村さん、500 Talent Manager津田

5分で分かるカスタマーサクセス!〜株式会社空CEO松村大貴氏インタビュー

 

みなさん、こんにちは!
500 Startups Japan で投資先スタートアップの採用支援をしているタレントマネージャーの津田です。

2018年は「カスタマーサクセス元年」とも言われ、SNSや書籍など、特にスタートアップを取り巻く多くのシーンで「カスタマーサクセス」というワードが出てくるようになりました。
ただ、カスタマーサクセスというワードは聞いたことはあるものの、しっかり説明できない方もまだまだ多い様に感じます。

  • カスタマーサクセスとはそもそも何か?カスタマーサポートとどう違うか?
  • なぜ、今注目されているのか?
  • 具体的にどんな仕事をしているのか?どんなやりがいがあるのか?
  • どんな資質が求められるのか?
  • どんなキャリアパスに繋がるのか?

そんな素朴な疑問を、現在カスタマーサクセスに注力しているの株式会社空 CEO兼カスタマーサクセス責任者・松村大貴さんにぶつけました!

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津田:松村さん、こんにちは!あらためてですが、自己紹介、会社紹介をお願いします!

松村:株式会社空CEOの松村です。直近は、CEO兼カスタマーサクセス責任者をやってます。空では「MagicPrice」と「ホテル番付」という2つのサブスクリプション型サービスを通じて、ホテルが日々行なっている「客室の料金設定」を効果的に行なっていく支援をしています。

売り切りではなく、毎月ご利用料金をホテルの方々からいただく形なので、どれだけ継続してご利用してもらえるか、どれだけ上位のプランをご契約いただけるかがビジネス上重要になってきます。創業からはおよそ3年半経ちました。社員数は現在約30名です。去年の今ごろは10名だったので、1年で3倍以上急激に成長しているスタートアップです。

カスタマーサクセスとは能動的にお客様の課題を発見し、解決しにいくこと

津田:早速ですが、最近話題になっている「カスタマーサクセス」とは、そもそもどういうものなんでしょうか?「カスタマーサポート」は昔からよく聞きますが。。

松村:「カスタマーサクセス」という言葉は、お客様から来た苦情や質問に受動的に対応していく「カスタマーサポート」という仕事と明確に分けるためにできた定義です。
カスタマーサクセスでは、お客様の課題解決に対して、こちらから能動的に解決のための仮説を立てて提案し、支援をしていきます。

津田:なぜ今、カスタマーサクセスが注目を集めるようになったのでしょうか?

松村:一言で言えば、サブスクリプション型ビジネスが増えてきているからですね。
これまでは、最初に1回支払をしてプロダクトやサービスを購入して所有するというビジネスモデルが多く、そこではいかに新規獲得数を増やすかが重視されていました。

一方で、最近増えているサブスクリプションモデルでは、ジムや定期購読の雑誌のように、お客様は日々使うサービスに対して、月次や年次で利用料を払い続けます。サービスに満足がいかなくなれば、お客様はサービスを解約することもできるので、継続率をいかに高めるかということが極めて重要になります。

また、継続利用いただいているお客様の満足度をより上げるサービスを提案することで、より上位(高額)のプランに「アップセル」という形で切り替えていただくことも、ビジネス上、非常に大事になってきます。
これらを日々お客様と向き合い、とことん追求していくのが、カスタマーサクセスです。

主な仕事は「オンボーディング」と「長期にわたるお客様の成果向上支援」の2つ

津田:カスタマーサクセスをやっている方は、日々、具体的にどのような仕事をやっているんでしょうか?

松村:大きく分けると2つの仕事があります。

1つ目は、「オンボーディング」です。
これは、初めて僕たちのサービスを使われるお客様に対して、お客様が自らの課題解決のためにサービスをしっかり使いこなせるよう、ご支援させていただく仕事です。
同じサービスを使われていても、お客様ごとに抱えている具体的な課題は異なり、当然日々の業務フローや、社内体制も異なります。お客様一社一社の状況を正確に把握し、サービスが定着するように丁寧に導入サポートをしていく、これがオンボーディングです。

2つ目は、「長期にわたるお客様の成果向上支援」です。これはいわゆる「カスタマーサクセス(お客様の成功)」という言葉の意味するところに近い部分ですね。僕たちの仕事は「お客様が抱えている課題」を解決するところにあるので、単純にお客様からの質問に受動的に答えているだけでは不十分です。
お客様が僕たちのサービスを通じて解決したいと思っていることは何なのか、それはサービスを使うことで今解消できているのか、できていないのであれば、それはなぜなのか、そういったことを能動的に考え、場合によってはお客様に「こういう使い方をしたらどうか」という提案をして、中長期的にお客様の課題解決のために並走していく。これが、カスタマーサクセスとしての、もう一つの大きな仕事ですね。

津田:従来の「カスタマーサポート」のように受動的に動くのではなく、お客様のニーズを主体的に把握しにいくこと。そして、お客様の課題を解決する仮説を立てて、能動的に提案していくのが「カスタマーサクセス」として重要ということですね。

松村:そうですね。カスタマーサクセスの重要性を、さらに強くする時代の流れとして、「サービスのスイッチングコストが下がっている」ということも挙げられます。SaaSは使いやすく、インストールもいらなくて、オンラインで登録すればすぐ使える、というものが多いです。ということは、他のサービスに切り替えることも簡単です。昔は新しいシステムを企業に導入しようと思ったら、SIerに発注をして、長い期間とかなりのコストをかけて自社向けのプロダクトを作ってもらい、さらには毎年メンテナンスフィーがかかるというものでしたが、今はSaaSになってイニシャルコストもランニングコストもすごく下がりました。その分、力関係としては、売り手側からお客様側に主導権がさらに移っています。それ自体はすごく健全で良いことですが、売り手としては良いサービスを提供し続けないとお客様に選び続けてもらえない、という厳しさがあります。

求められる資質は「課題解決力」「圧倒的な得意領域がある」「人に貢献することが心底好き」の3つ

津田:ちなみにカスタマーサクセスに向いている方は、どんな方ですか?どんな資質や経験がある方が求められていますか?

松村:僕は、大きく3点あると考えています。「課題解決力」「圧倒的な得意領域がある」「人に貢献することが心底好き」の3つです。

まず、1つ目の「課題解決力」という点。
カスタマーサクセスでは、先ほどもお伝えしたように、お客様一人一人の課題を正確に深く理解した上で、解決のための適切なソリューションを導き出すことが大切です。

そういった点で、経営コンサル、業務改善コンサルなどでの経験は非常に活きると思います。他には、アカウントマネジメントという形で、長期にわたって法人顧客と信頼関係を築いてきた方も、ぴったりくると思いますね。
「信頼関係」という概念が難しいんですけど、単なる馴れ合いや仲良しクラブではダメです。昔ながらの営業のように、人として仲良くなって一緒に飲みにいくといったことは、もちろんビジネスをする上である程度必要ではありますが、カスタマーサクセスの本質とは異なります。

カスタマーサクセス(お客様の成功)の本質を考えると、お客様が抱えている「課題」を見極め、お客様をリスペクトしながらも、課題を解決するために、必要あれば物怖じせずにズバズバと意見を言って入り込むことも重要になります。そういった「課題解決力」がある方が、カスタマーサクセスに向いている方の1つ目の要件です。

次に、2つ目の「圧倒的な得意領域がある」という点。
お客様は多様な課題を抱えていることが多く、取り組むべきアプローチも多岐にわたるので、チーム全員が同じ特性を持っていると単一的なアプローチしかできなくなってしまいます。一人はデータ分析が得意、一人はシステムに詳しい、一人はお客様と信頼関係を築くのが得意、一人はロジカルに課題整理をするのが上手いなど、異なる尖ったスキルを持った人が集まっている方が、強いカスタマーサクセスチームになると思っています。

そして3つ目は、「人に貢献することが心底好き」という点です。
カスタマーサクセスとは、突き詰めると「お客様の成功」を追求する仕事です。お客様に成功し、喜んでもらえることを心の底から望んでいるマインドセットがあると、壁にぶつかった時に突破する原動力になります。課題解決の出発点となる課題発見も、よりお客様と近い気持ちになって行うことができます。

こうした、3つの条件を満たしている方であれば、カスタマーサクセスを始める上で、今の職種名は何でも構わないと考えています。コンサル、アカウントマネージャー、セールス、マーケティング、コミュニティマネージャーなど、様々な職種の方が、カスタマーサクセスという新しい職種にチャンスが有ると思いますし、ぜひチャレンジしていただきたいです!

お客様からの「サービスのおかげで仕事が楽しくなった!」という言葉が最高の報酬

津田:カスタマーサクセス担当者として働いていて、一番やりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?

松村:やはりそこは、お客様から色々な形で満足の声を直接聞くことができた瞬間ですね。空では、定期的にお客様と直接お会いし、サービス満足度を確認するミーティングをやっているんですが、そこには僕も、先方も上席の方も同席します。そこで成果が出てるホテルさんが多く、直接満足の声をいただけるのがとても嬉しいです。それも単純に売上が上がった、稼働率が高まった、ということだけに留まらず、組織としての働き方が変わった、今まで意識が届かなかったところまで意識が届くようなった、結果、次はどんな施策をやろうかと毎日仕事のことを考えるのが楽しくなった、と言っていただけることも多く、とても嬉しい限りです。

カスタマーサクセスを極めてCCSOになることも、他分野に活かすこともできる

津田:カスタマーサクセスという職種ができてからまだ間もないですが、カスタマーサクセスとしてのキャリアは今後どのようなものがあると思いますか?

松村:そうですね。まずは、そのままカスタマーサクセスの道を極めていくという選択肢があります。海外だと既に、チーフカスタマーサクセスオフィサーというCxOクラスの役員ポジションが置かれている事例もあります。
カスタマーサクセスは、今後サブスクリプションモデルビジネスにおいて重要な部分を占めることになるので、必然的に従事する社員も多くなり、マネージャーとして携わることで大きなチームを束ねると言った貴重な経験もできると思います。

あとは、カスタマーサクセスの仕事を通して、課題解決に至るための「課題発見力」や「課題解決力」が鍛えられるのも、醍醐味だと思います。
例えば将来、自ら新しい企画を考えたり、新サービスを作ったり、起業をしたいと考えた場合、特定の顧客の課題を深く理解して、そこに的確に刺さるソリューション考え出すことが必要ですが、これはまさにカスタマーサクセスで日々行なっているプロセスなんですよね。なので、カスタマーサクセスを修行の場として経験することは、今後「課題解決」が関わるどんな仕事をしていいく上でも、非常に有益だと思います。

カスタマーサクセスを始めるには、今がチャンス!

津田:今は他の仕事をしていて、カスタマーサクセスに少し興味を持ち始めている方々に、一言お願いします。

松村:空では、もともとコンサルやセールスをやっていた方がカスタマーサクセスにチャレンジをして、楽しんで活躍しています。最近はTwitterや本などででもカスタマーサクセスが注目を浴び、勉強する手段を増えてきているので、学べるチャンスでもありますね。

一方で、カスタマーサクセスをやっている人口は、実は現状まだまだ少ない。なので、今がチャンスです。今立ち上がって挑戦すれば、カスタマーサクセス担当者として業界でもユニークな存在になるチャンスがまだまだある、面白い職種だと思いますね!

11/29(木)のカスタマーサクセスイベントは要チェック!

津田:11/29(木)に開催される “500 Customer Success CAREER Night” では、松村さんはモデレーターとして参加されますが、どんなイベントになりそうですか?

松村:今はまだ別の職種の仕事をしていて、自分の会社がサブスクリプションモデルになってきたなーとか、そうした会社に転職しようかなーとか考えている方に対して、サブスクリプション型ビジネスの仕組みの理解から、カスタマーサクセスってどんなことをしているのか、どんな人が向いているのか、と言ったベーシックなところもカバーする勉強会にしたいです。もちろんこれまでカスタマーサクセスに取り組んでいた人が今後のキャリアを考える上でも有益な機会にしたいです。

パネラーも、多様な業界で注目されている500 Startups Japan投資先のSaaSスタートアップが集まります。現時点では転職を考えていない人も、これを機にカスタマーサクセスについて深く知ってもらい、視野を広める場にしてもらえればと思います。

津田:今日のインタビュー以上に、深い話が聞けると思っていいですかね?(笑)

松村:はい、今日は2%も話してないです(笑)。当日は皆さんの質問も中心に進行していければと思いますので、いっぱい聞いてもらいたいです。あと、僕個人でTwitterでもカスタマーサクセス情報を発信してるんで、ご関心あればぜひフォローしてほしいですね。

空でもカスタマーサクセス絶賛募集中!

津田:ちなみに。。。。空さんでもカスタマーサクセス、募集中ですよね?

松村:はい!人数としても今一番多く募集しているのがカスタマーサクセス職です。ありがたいことに、空のサービスを有名ホテルチェーンさんにも導入いただくようになり、なかなか良い状況なんですが、そういったお客様へのカスタマーサクセスチームの規模拡大が急務になっています。

空では、毎週外部の方が参加できるカジュアルなイベント(TGIF、ときどきマリオカート大会)をオフィスでやっていたり、500 Startupsの合同イベントに出たり、独自にMeetupイベントをやったりもしています。いろんな形でカジュアルに話を聞ける機会を設けているので、ぜひ気軽に遊びに来てもらえればと思います。(空さんへのご連絡はこちら

津田:また、マリオカートやりに行きます(笑)。今日はありがとうございました!

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今回インタビューをした空さん含め、500 Startups Japanの投資先スタートアップ約40社では、各職種で一緒に働く仲間を募集しています!どんなスタートアップやポジションがあるかの情報交換を行うカジュアルな場の設定や、オフィス見学なども相談可能ですので、少しでもご興味があれば500タレントマネージャーの津田までぜひご連絡ください。

ご連絡フォームはこちら
もしくはカジュアルに500タレントマネージャー津田 Facebookまでメッセージください!

津田 遼

早稲田大学法学部卒業。日本GE株式会社のファイナンス部門でFP&Aアナリストとして経験を積んだ後、グリー株式会社に人事として入社。グリーでは、中途採用、組織人事(HRBP)、社内活性、派遣採用/労務管理、BPO、米国子会社での人事評価などに従事。500 Startups Japanでは主に投資先スタートアップの採用を支援。

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