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500 Japan主催イベントがきっかけで投資先Zehitomoへ – 山岸氏に聞く起業の経緯

500 Startups Japanによる、投資先企業のチームメンバーインタビュー。初回は、株式会社Zehitomo のCSO (Chief Strategy Officer) 山岸敏さんにお話を伺います。

 

 

現在、ZehitomoのCSOとしてご活躍されている山岸さんですが、以前500 Startups Japanが開催するFounders Friday(起業を志している人のためのミートアップイベント)に参加されたこともありましたね。もともと、起業やスタートアップには興味があったのでしょうか。

そうなんです。僕、2000年新卒入社なのですが、ちょうどサイバーエージェントの藤田社長が最年少で上場した直後で、ジャパニーズドリームっていう本が出版されたり、ホームページに、藤田社長が日記を書かれていて、結構『起業のリアリティ』を感じていたんです。その頃から「僕もいつか(起業を)やりたいな」と心の中で思っていました。

その頃から感じられていたんですね。そんな中、新卒ではどのような会社に入られたのですか?

営業力をつけたかったので、新卒で営業会社に入社し、約2年間必死に営業力を磨きました。今の営業力の基礎はここで培われたと思っています。

その後、どうしてもインターネットの仕事がしたかったので、CCIという電通系のネットメディアのプランニング会社に入社しました。そこで、Tokyo Otaku Modeの亀井くんに出会ったんです。入社して半年くらいで広告代理店に出向をしたのですが、同じタイミングで彼も出向し、一緒に仕事をしたメンバーのひとりが彼でした。彼も、もともと親が商売をやっていた関係で、当時から「自分もいずれ起業をしたい」と話していましたし、それから実際に事業を立ち上げて頑張っている姿をずっと間近で見ていました。

起業家として邁進する亀井くんを見ていて、自分ももっとベンチャーマインドを磨きたいと思い、楽天に転職しました。もともとインターネットが好きだったということもあります。

楽天に1番長くいらっしゃったんですね。

そうです、楽天では11年くらい働きました。入社当時は、TBS問題があったり、球団を買ったばかりの頃だったし、社内にもまだまだ「寝ないで仕事やろうぜ」というベンチャーマインドが残っていて、辛かったですがすごく楽しかったです。所属していたリサーチ事業部は30人弱の、小規模な事業部でした。楽天という大きな会社ですが、数十人から200−300人と成長する課程を見られて、色々大変なこともありましたが非常に良い経験をさせてもらえたなと思います。

ただ、亀井くんのような自分で事業を立ち上げる友人を傍から見ていて、「自分で何かやりたいな」という思いが消えなかったので、「自分も挑戦してみたいけど、何ができるかな?」と悶々としていた時期がありました。そんな時に、亀井くんに紹介してもらったのが500 Startups JapanのFounders Fridayだったんです。

そういう経緯だったのですね!その頃、500のことはご存知でしたか?

Tokyo Otaku Modeが、米国の500から出資を受けたということは聞いていたのですが、日本にファンドができたということは、あんまり存じ上げていなくて・・すみません(笑)で、こんなVCが日本にきたのかーと思ってウェブサイトを見ていたら、『起業するにあたってのTips』記事がたくさんあったので、めちゃくちゃ面白いなと感じ、「これはもう行くしかないだろう」と思ってすぐ申し込みました。

実際に、Founders Fridayに参加されていかがでしたか?

Founders Fridayって起業している方、起業準備中で共同創業者を探している方たちが交流をするイベントですよね。普通は、そこで起業をするにあたって創業者だったりパートナーだったり、相談し合える仲間を探しましょう!という場だと思うんですけど、僕はそこで500 Japanのジェームズに1番興味を持って。最初は「やべ〜外国人だ!」とか思っていたのですが、日本語は上手いし、さらに話も興味深いしで、結局会の2/3の時間は彼と話すっていう感じだっー たんですよ。

そうだったんですね(笑)

そしたら、「Thumbtackっていう会社がアメリカにあって、それと似たようなサービスを日本でやろうとしているアメリカ人がいるんだけど、会ってみない?」と聞かれて。

昨年の6月あたりですね。ちなみに、その当時はThumbtackという会社はご存知でしたか?

起業に興味があって海外の事業や日本の事業をかなり見ていたので、なんとなく「家周りのマッチング事業だっけな」という印象でした。その後に、ジェームズにZehitomoのCEOであるジョーダンを紹介してもらって、実際に会ってみたという感じでした。

その時、Zehitomoやジョーダンに対する第一印象はどんな感じだったんですか?
インターネットの仕事をずっとやってきていたので、Zehitomoのサイトとかを見ると、当時は正直(ちょっと悪口みたいになっちゃいますけど)アメリカ人が日本っぽく作ったサイトだなという印象を持ちました。日本語が変な箇所もところどころありましたし(笑)。

ただ、ジョーダンと最初に会って話した時に、ものすごいパッションを感じたし、頭の回転も早いし、かつ人格者だなと第一印象として感じたのを覚えています。サービスもまだ始めたばかりで「日本の働き方を変えていく」というビジョンにも共感しましたし、単純に事業を成功させて有名になるというよりも、日本にインパクトを残せるような事業だと感じて、「一緒にやってみよう」と思いました。

当時はチームに何人くらいいたんですか?
4~6人だったと思います。まだ目黒のシェアオフィスにいた時で、「今から皆で頑張っていこうぜ!」という段階でした。

ちなみに、順序としてはZehitomoのチームに出会ってから、前職を辞めようと思われたんですか?

もともと、楽天をいずれどこかのタイミングで辞めようと思ってはいたんです。ジョーダンと会った後に、「試しに少しやってみないか」という感じで、平日の仕事終わりと土日に『お手伝い』という形で始めたんですね。勢いよく辞めていざ入ってみたら、実は思ったよりフィットしなかった、みたいなケースもあると思ったので、このやり方はすごく良かったですね。

僕自身、楽天という大きな会社に慣れてしまっていたので、ジョーダンから見て私のスキルが「違うな」と思う点もあるかもしれないし、逆に、私自身も「Zehitomoも思っていた会社と違うかも」となるとお互いにとって良くないなと思っていたので。しばらくパートタイムという形で手伝いを続けた後、今年の2月から、正式にフルタイムとしてジョインしたという形です。

だから、Tokyo Otaku Modeの亀井くんと、500 Japanのジェームズがいなければ、僕はまだ楽天にいたかもしれないし、違う会社に行っていたかもしれないので、ストーリーとしては面白いと思います(笑)。

すごいご縁だったんですね。では、フルタイムとしてジョインされて9ヶ月くらいですが、山岸さんが実際にご担当されている業務についても教えていただけますか?

Zehitomoというサービスはユーザーが依頼を出したら、複数のプロがそこに応募をして仕事を獲得するという仕組みなんです。その仕組みをいかに理解してもらい、より多くの人たちに使ってもらうための戦略を考えたり、プロ向けのセミナーを開いてプロの皆様に使い方を知ってもらったり、直接訪問してサービス説明をしたり、プロ側からのフィードバックをサイトのUIに反映できるよう開発チームに共有したり、プロに関わる業務をほぼすべてやらせてもらっているという感じです。

特に、ジョインされてすぐの頃は1人でそれをやられていたんですよね?

そうですね。当時はメンバーがほとんど外国人だったということもあり、電話して「応募してください」とか「Zehitomoです。集客するのでプロ登録しませんか?」という営業で、何人新規登録者が増えたかとか、プロからどういうフィードバックをもらうかということを、注力していましたね。現在はプロの方によりサービスを理解してもらい、いかに繰り返し使ってもらうか、という戦略のところに力を入れています。

なるほど。ちなみに、チームはどんな雰囲気か教えていただけますか?

そうですね、CEOのジョーダンがとてもフランクな性格なので、上司と部下という感じは全くなくフラットな雰囲気です。ですから「こうした方が良い」とか「これは良くない」という言いたいことがあれば皆なんでも言いますし、サービスや会社を良くしてくための議論は多いと感じます。そこは、前職や大きな組織・企業とは、大きく違うところかなぁと思いますね。

また、「やりたい」とか「やる」となった時に、僕でも若いメンバーでも関係なく自立していて行動するというのはスタートアップならではなのかなと思いますね。前職も意思決定は早かったですが、それでも上長やその上にも確認をとるプロセスもあったので、スタートアップには「決めたらやってみよう」というスピード感があって良いですよね。

総合して、僕自身にとっても若いメンバーにとっても、すごく働きやすい環境だと思いますね。

素敵ですね。多様なメンバーが多いと、悩むことやなどもありますか?

今のところは、日本のカルチャーの良い部分と、アメリカのフランクでオープンなカルチャーが、上手く融合しているかなと思いますね。たまにそれは日本の文化的にダメ!と思うことはありますが、その時は日本人としての考え方や設計について意見をすることもあります。お互いが持つ価値観や視点を加えながら、多様な角度からサービスを見られているので、それはそれで良いのかなと感じます。

ですので日本人だけだと考えつかない視点もあったり、日本人が無意識に必要だと感じているが本質的には効率の悪いステップを飛ばせたり、ストレートに伝えた方が伝わることも多々あるので、より面白いと感じています。

メンバーの皆さんは、やっぱり英語が喋れる方が多いんでしょうか?

推奨している程度ですが、結果的には英語を話せる人もしくは、私みたいに「英語は苦手だけど頑張ろう」という気概がある人がほとんどです。日本人向けのサービスを作っているのですが、メンバーは多国籍ですしLGBTやママさんもいらっしゃいます。本当に多様性に富んだチームだと思います。

素敵なチームですね。では、今後のサービスの展望について教えていただけますか?

Zehitomoは、今までは東京だけで展開しているサービスだったのですが、やっと先月(9月)から、東京以外でも一部のエリアでユーザー側からも依頼が出せるようになりました。短期・中期的には今東京で実現できている状態を、47都道府県のいずれの場所でも、同じように依頼がきて、ちゃんとプロがいて、しっかり応募もしてもらえるような仕組みを作りたいと思っています。

なるほど、どんどん広めていくフェーズなのですね。

東京であれば、自社でプロ向けの説明会を開くことや、直接伺って説明をすることもできますが、例えば僕の実家の北海道にはそう簡単に行けないじゃないですか。だから、遠隔地にいるプロの人たちがどこに住んでいたとしても、しっかりとサービスのことを理解できて、応募もしてもらえて、仕事を獲得できるような仕組みをつくるところを、先陣を切って全力でやっていきたいと思っています。

また、今までとは違うチャレンジがあるんですね。

そうですね、だからいろんなチャレンジができる環境ではあるので、スタートアップってすごく大変だと思いますけど、すごくやりがいがあるなぁと感じています。

では、そんな山岸さんが個人的に、今後について考えられていることはありますか?

初期から携わっているこの会社が大きくなって、Zehitomoで働いているメンバー、またサポートしてくださっている皆様が「この会社で働いていて良かった」と思えるステージまで持っていくことが最も重要なことだと思っています。色々な偶然が重なって出会った会社ですが、「起業している」という意識でこの会社で働いているので、その目標を達成させるために、これからも全力でZehitomoをやっていくことが今の個人的な目標です!Zehitomoが成功したら、また違う事業をやりたいと思います。その時は出資してください(笑)。


Zehitomoでは新しいメンバーを募集しています。ぜひこちらのページより、採用情報をご覧ください!
また、起業志望者のためのミートアップイベント「Founders Friday」も毎月開催しています。ご参加希望の方はぜひご登録ください!

Mami Higashino

高崎経済大学卒業。アメリカ留学を経て、フィンランド発のスタートアップイベント、Slush Asia(現Slush Tokyo)の運営に2年携わる。起業家を取り巻く環境に関心が強く、エンジェル投資家を取材するメディア『AngelBase』を立ち上げつつ、500 Startups Japanのコミュニティマネージャーとしてイベント運営や投資先の採用支援を行なっている。

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